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●原題:SOURCE CODE
●監督:ダンカン・ジョーンズ
●出演:ジェイク・ギレンホール、ミシェル・モナハン、ヴェラ・ファーミガ、ジェフリー・ライト 他
先日、(ワケあって)なんと数年ぶりに映画館で映画を観る機会に恵まれました!最後に観たのは、サミュエル・L・ジャクソンの『スネーク・フライト』だったような・・・(私は映画に関してはチャレンジャーだった!!笑)ともかく久々に嬉しい93分でした。
もうちょっと話題の大作なんかでも良かったのですが、私がこの映画を選んだのは93分という割と短い時間で私の好きなSF系サスペンスだったことと、そして『月に囚われた男』でガッチリと私の心を掴んだダンカン・ジョーンズ監督作品だったこと。これが大きな決め手でした。観終わった後の、あの悲しく切ない思いを言葉にして書くのを躊躇う気持ちもあって『月に囚われた男』のレビューは一言も書いていないのですが、かの作品も97分。短い時間の中で独特で不思議な魅力を放つ印象深い物語でした。
ね。そのジョーンズ監督の2作品目というんですから、期待しないわけにはいきません。
【あらすじ】

コルター・スティーヴンス大尉が目を覚ましてみると、そこはシカゴ行きの電車の中だった。自分のことを「ショーン」と呼ぶ見知らぬ女性が親しげに話し掛けてくるが、彼女に全く覚えがない。窓に映る自分の姿も別人だ。混乱するコルターが状況を確認しようとしている最中、なんと列車が突然大爆発を起こす・・・!

次に目が覚めると、コルターは薄暗いカプセルの中にいた。外部からモニターによって通信が入り、次第に彼は困惑しながらも自分の置かれている状況を把握し始める。彼は乗客全員が死亡したという実際に起こった列車爆破事件の犯人を捜すため、列車の乗客であった「ショーン・フェントレス」という男性の死の直前の記憶の中に送り込まれ、爆発8分前から始まる「ソースコード」の世界へ転送されていたのだ。次の爆破テロを防ぐには、この列車の乗客の中から犯人を見つけ出さなくてはならない。これが、コルターの任務だったのだ。時間は刻一刻と迫っている。彼は困惑しながらもこの任務を遂行するために、何度もソースコードに転送されるのだったが・・・・・

犯人を見つけるために何度もソースコードの世界に潜入するため、映画では暫く同じような、しかし毎回どれも違った列車爆破までの描写が繰り返されます。
一体誰が犯人なのか?・・・意外にも早い段階で犯人が特定され、「現実世界」での次の爆破を食い止めるところまでやってきます。しかしながら、『ミッション:8ミニッツ』の本当の物語はここから始まると言っても過言ではないでしょう。ダンカン・ジョーンズ監督の手腕は、正にここから揮われるのです。
ソースコード内における列車、コルターの居るカプセル内、軍の司令室という、ほぼ限られた空間と登場人物によるSF物語を描き起している点や、人間の尊厳やアイデンティティの問題をさり気なく提示し、人生における幸福とは?というやや哲学的な部分を感じさせる点など、『ミッション:8ミニッツ』は前作『月に囚われた男』と共通する部分があります。私がこの監督作品に惹かれるのは、ともに1時間半という比較的短い時間の中で無駄のないスピーディな話運びの出来るセンスのよさや、映画の原理をよく知った人物であろうことが喜ばしいというだけでなく、おそらく彼の創り出す世界観・・・・・人間は誰もがかけがえのない存在であり、皆幸せを願って生きていきたい、愛する人へ思いを伝えたいものなのだ、という優しく温かな眼差しを感じるからなのかもしれまん。

私は"1つめ"のエンディングの光景に胸が詰まり、映画館の席に埋もれて涙でいっぱいになってしまいました。海外版のポスターが『北北西に進路を取れ』を意識したようなデザインであると言われるように、ヒッチコックばりの「列車内サスペンス」というクラシカルな幕開けで観る者を惹き込み、次にはパラレルワールドなどSFをベースとした頭脳戦に持ち込んできたかと思いきや、なんとこの物語は人と人との関わり、信頼や愛情を描いたヒューマンドラマだったわけなのです。
このジャンルの映画作品は大抵とんでもない終わり方をするものが多く、毎回脱力させられることの多い私ですが『ミッション:8ミニッツ』はこの着地点が素晴らしいですね。大概こういったSF色の強い映画作品というのは、その土台となる設定(タイムトラベルの原理や時間軸など)が理論的に矛盾しないか?おかしな点はないか?等々気になりやすく、そのような作品の場合、とかく"物語"よりもSF映画としてのリアリティの有無にアタマが持っていかれ、結果として映画作品としての軸足がブレがちになるのです。
しかしこの映画は、そのような心配はありません。
| 物語が流れるように進み、継続性と論理性に問題がなければ、観客が注目してくれるのは人間的な部分だけになるはずです。コルターとクリスティーナ、コルターとグッドウィン、それぞれの関係や絆ですね。それ以外のものは、これれらを描くためにあると言ってもいいでしょう。(中略)科学的な理論に悩まされる必要なんかありません。とにかくストーリー展開を心ゆくまで楽しんでください。 |
正に監督の言葉どおりです。私は何の躊躇いもなくこの「物語」に酔うことができたのです(タイプは少し異なるりますが、タイムトラベルによるラブストーリーをしっとりと描いた1980年のアメリカ映画『ある日どこかで』から受けた感覚と少しだけ似た思いを抱きました)。こういった作品に出会えることは、映画好き人間にとっては幸運なことですよね!
そしてそして。話は少し逸れましたが・・・・
映画をご覧になった方は「えぇぇぇっ!!??」と驚きのラストが確かにあったかもしれません。パンフレットの解説によりますと、ここは脚本にななく、ジョーンズ監督のアイディアで付け加えられたものなのだそうです。なるほど、確かにまるで映画を2つ観たような、この物語の世界観がどこまでも果てしなく広がっていくようなラストが怒涛の如くやってきました。
映画を観終わった後、暫くその物語の余韻に浸ることのできるエンドロールの間、暫し茫然としながらもう一度この物語の世界観を組み立て直していた私でしたが、本当に幸せな時間でした。久々の映画館での新作鑑賞が、ダンカン・ジョーンズ監督作品だったこと。幸運でした。映画館って、やっぱりいいものですね。
ミッション:8ミニッツ@映画生活
おまけ
この脚本に惚れ込んで、プロデューサーにたちにダンカン・ジョーンズを監督に推したという、主演のジェイク・ギレンホールのインタビュー映像
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2011/11/03 | Comment (5) | Trackback (4) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |お久しぶりです。
『ハンター』にもコメを入れたいけど、まずはこっちから。
ダマされた~!
犯人なんて、一回目の爆破の時にすぐ判ったし、ジェイク演じるスティーブンス大尉が、最初からプログラムの存在でしかないんじゃないか?と予想を立てていた。少し違ったけど、ポッドの中が凍る、イコール、コンピューターがフリーズと言うメタファーと言うかシミファーというか、あれには少し笑えた。
でも、このダンカン監督の視線はとても好きだなぁ。
なんだか人間愛に溢れているいるよな~。久々に温かい気持ちなって、大学生の娘も大泣きしていたよ。ま、オヤジはとしては、その姿にまた泣けたけど…。
マクビールさんが言う通り、物語に酔えたね~。
ブログアップしたから、お暇な時に、遊びに来てね。
ロッカリアさん、こんばんは。
ご訪問&コメントまで残していただき、ありがとうございました!
ロッカリアさん、大学生のお嬢さんがいらしたんですね。
こんなに大きなお子さんがいらしたとは!しかも一緒に観に行かれたなんて
何だかステキです。良い作品をチョイス出来て良かったですよね!
ほんと、私も泣いてしまいました。こんな展開になるとは思いもよらず・・・
>ジェイク演じるスティーブンス大尉が、最初からプログラムの存在でしかないんじゃないか?と予想を立てていた。
分かります分かります!お、またコレ系のお話なのかなー?なんて頭にありました。
1時間半の中で、ロッカリアさんの仰る通り「人間愛」の話がぐんぐんと膨らんでいくのを
感じながらサスペンスやSF色をシッカリ楽しむことが出来て、大満足でした
ロッカリアさんのブログにも遊びに行かせていただきますねー!!
コメント、ありがとうございました♪
このコメントは管理人のみ閲覧できます
なぜかマクビールさんだけコメントに返信、ブログに書込みすらできず・・ずっと萎えておりました。
ご無沙汰しております・・・SXSです。
2011年モノ・・存在知りませんでした。
この作品は絶対時分の好み間違いありません。
観ます。笑
S×Sさん、お返事が大変遅くなってしまい、本当にスミマセン!!
11月に入ってバタバタとしておりました
コメント、ありがとうございました。
"コメント書き込めず"という件なのですが、それは私のせいかも・・・
ちょっと前に、私のブログの設定を「スパム防止」と何となくいじってしまった時があり、
もしかしたらそれで海外IPをブロックしていたかもしれません。
S×Sさん、本当にスミマセンでした~!!
またぜひ、いつでもご来訪ください(笑)
それと・・・・この映画は自信を持っておすすめイタシマス
きっとS×Sさんのお好みジャンルの映画だと思いますよ♪
もしご覧になったら、S×Sさんのレビュー楽しみにしていますね☆
コメントを投稿する 記事: 『ミッション:8ミニッツ』 (2011/アメリカ)
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『ミッション:8ミニッツ』 選ぶのは誰か?
【ネタバレ注意】 (2011/11/3 改稿し再公開) 公式サイトによれば、ダンカン・ジョーンズ監督は『ミッション:8ミニッツ』の内容に関する科学的データを徹底的に調べ上げたいという強い好奇心に駆られ...
ミッション:8ミニッツ (Source Code)
監督 ダンカン・ジョーンズ 主演 ジェイク・ギレンホール 2011年 アメリカ/フランス映画 93分 SF 採点★★★★ 数年前に電車通勤をしていた頃、意識していた訳でもなく習慣として毎日同じ時間の同じ車両、同じ場所に立っていた私。しばらくして、ちょいと綺麗な…
映画「ミッション:8ミニッツ」その時を取り戻すまで何度でも
「ミッション:8ミニッツ」★★★★ ジェイク・ギレンホール、ミシェル・モナハン ヴェラ・ファーミガ、ジェフリー・ライト 出演 ダンカン・ジョーンズ 監督、 94分、 2011年10月28日公開 2011,アメリカ,ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン (原題:SOURCE CODE )
映画:ミッション:8ミニッツ
「映画通ほど騙される」というキャッチフレーズ。映画通の方はみんな「どこが?」って感じで、映画通ほどこのキャッチフレーズに騙されてしまったようですね。と言うわけでミッション:8ミニッツ。
『Queen Victoria 至上の恋』
『ザ・ワン』
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